風営法と行政書士

≪風俗営業許可1号申請≫申請書の書き方

キャバクラやホストクラブ、スナックなどの業態は一般的には接待飲食店と言って風俗営業許可の1号の許可が必要になる。この1号の許可というのが私たち行政書士でも最高に難易度の高い申請で、多くの行政書士はできれば避けて通りたい許可申請で有名だ。

私は1号申請や類似する深夜酒類提供飲食店の届け出(以下 深酒申請)をじゃんじゃん受けているのでさすがに緊張することはなくなったがそれでも一発ですべてがうまくいくと嬉しく感じるものだ。

 

風俗営業許可や深酒申請は警察の窓口でも本人が行くと「行政書士に頼んで」と窓口の人に門前払いをされることも多い。そのため「自分でやったはいいけど途中で無理だと悟って先生に電話しました」といわれることが多い。ただこれでは自分でやった時間が丸丸無駄になってしまうためそれならば最初から行政書士に頼めばよかったということになる。

行政書士のホームページでも風俗営業許可をあつかうところが数多くあるが、申請のノウハウを公開するホームページは皆無だ。私はこれが不思議でたまらなかった。

そこで、ここではまずは許可申請書の書き方を包み隠さず紹介したいと思う。読んでもらった結果「これじゃ自分でやるのはムリだ」という結論になればなるべく早く行政書士に頼んだほうがいいし、自分でもできそうだと思えば頑張ってやるのもコストカットにつながる。

一般的には風俗営業許可の1号申請は役所への手数料を除いて20万円~25万円が報酬の相場だ。ちなみに当事務所の報酬は20坪までで役所への手数料をすべて込みで20万円で受けている。行政書士探しに迷ったら遠慮なく頼ってほしい。

 

許可申請書はどこで手に入れるか

警視庁のホームページでダウンロードできるが、後述するようにこの申請書は厳密には完ぺきではないのでさらに完璧な申請書がほしい場合はこちらを用いてほしい。当事務所が申請に使っているエクセルシートだが、綺麗に書けるし必要な部分をすべて網羅している。左下に当事務所の記載があるが、あなたが自身でやられる場合は削除してつかってほしい。

風俗営業許可申請書 その1

風俗営業許可申請書 その2

 

その1

①

 

①    申請者の氏名または名称及び住所

ここで気を付けるのはまずは日付は記入しないことだ。日付は最終的に警察署が受理するとなった時にはじめて「それでは日付を記入してください」と促されて記入する。ここが記入してあると担当官は「こいつはわかっていない」と最初につまづくことになる。

また、住所の表記は個人であれば住民票、法人であれば登記簿などと完全に一致させよう。例えば住民票に「○○アパート」とはいっているのにぬかしたりするのはダメだ。

また、これは警察行政の決まりでもあるので覚えてほしいのだが、住居表示の記載は“漢数字+丁目、算数時+番、算数時+号”になる。

1丁目1番1号⇒一丁目1番1号

となるので注意してほしい。

 

②    営業所の名称はかならず保健所の許可証と完全に一致することになる。例えば保健所の名称が「キャバクラ東京」なのにここを「キャバクラTOKYO」と記載してはダメだ。また、電話番号は申請の段階では決まっていない場合も多い。一般的にはここは記載しないで許可までに番号ができたら伝えることでOKだが、警察署によって対応はまちまちなので担当官に聞いてみよう。

③    営業所の所在地も①の記載同様に「漢数字+丁目、算数時+番、算数時+号」の原則を守ろう。また、警視庁の申請書だと登記簿上の地番を記載するところがないので警視庁の申請書を使う場合はこのように記載するのがいいだろう。地番は不動産登記簿と完全に一致させよう。

④    風俗営業の種別は、キャバクラやホストクラブ、スナックの場合はダンスをさせない場合は1号の営業になる。ここはあまり深く考えずにこのまま記載しよう。

⑤    管理者の氏名も住民票と完全に一致させよう。ポイントは①とさほど変わらない。風造営業は申請者も管理者もどちらも人的欠格事由を問われるのでしっかりと準備したい。

⑥    あなたが現在他の場所で別の風俗営業をしている場合にはここに記載することになる。申請者は複数の店舗をかけ持ってもいいが、管理者は一店舗につき一人なので注意が必要だ(例外有)。

 

 

その2

③

 

 

⑦    建物の構造は不動産登記簿と一致させよう。鉄骨鉄筋コンクリート造 陸屋根 5階建てなどの記載でいいだろう。陸屋根とは屋上の部分が平らになっている構造のことで、あまり深く考えなくてもいいだろう。

⑧    建物内の営業所の位置は、賃貸借契約書の記載と一致させよう。3階部分の全部や2階201号などの記載で十分だ。

⑨    客室数は、実際に風営法をしっかり勉強しないと致命的なミスになるところだ。一室が16.5㎡なかったり、一室の中で全体が見渡せなかったりいろいろと気を使うところは多い。わかりやすい作りの店舗であればいいが、間仕切りがあったり2室以上にわかれている場合ははっきり言って経験がないとアドバイスすらできないだろう。その場合は早目に行政書士にいらいしたほうがいい。

⑩    営業所の床面積は、客室や調理場から外側に向かって10㎝の複線で囲った面積となる。客室や調理場の面積の合計ではないので注意しよう。

⑪    客室の床面積は実測した内のりの面積となる。ここについては  に詳しく記載してあるので参考にしてほしい。また、カッコ内のダンスの用に供する部分の総床面積は、1号、3号で必要になる部分なのであなたはあまり気にしない大丈夫だ。

⑫    照明設備、音響設備は図面の照明等配置図で記載する。ここは深く考えずにこのまま記載しよう。

⑬    防音設備にかんしてはしっかりと書かないと遠慮なく浄化協会のゲキが飛ぶところだ。少なくとも天井が張ってあるのであれば石膏ボード張りとか吹き抜けであれば吹き抜けなど、しっかり記載しよう。居ぬきの場合は壁や床の仕様はわからないと思う。その場合は表面などのわかる範囲で記載して、それ以外は⑬の記載を参考にしてほしい。

⑭    ここは深く考えずにこのまま記載しよう。最後の出入口のところは実情と合わせよう。表現は悪いが風営法上の決まり文句のようなもので、書き方の手引きなどにも似たような文言が記載されている。要は、このようにしてはいけないよということだ。

 

 

いかがだろうか?「これなら自分でもできそうだ」と思ったあなたには地獄に突き落とすようで申し訳ないが、実際にはこれ以外に書面調達や実地調査、図面作成などがあるのでこの100倍は難しいだろう。

ただ、私たち行政書士が“難しいだろうからブラックボックスにしちゃおう”というのはちょっとせこい考えだと思っている。まずはあなたが自分でできるかできないかを判断するきっかけを提供し、そのうえでできそうになければ頼ってもらうのが一番の形だと思うからだ。

 

できると判断した人ががんばって自分で申請して許可になり、その結果行政書士に支払う報酬がうくひとが一人でもいてくれれば、これ以上はない。

 

 

 

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