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あなたはいま、風営法とはどのようなものかと何らかの興味があったり、あるいは必要に迫られて風営法を調べなければならない状況なのではないだろうか。

・大学のゼミで風営法や行政法を専攻した

・ニュースで風営法のことを耳にして興味がわいた

・風営法関連の職種についていて、勉強しなければならない

・警察から指導が入り、緊急な状況

だいたいこのパターンがほとんではないだろうか。

アイコン チェックこのページは風営法の全体像を説明するページです。実務上の風営法の知識は
・キャバクラの許可|ほとんどの人が間違えているメリットとデメリット
・バーを開業!営業許可でおさえておきたいポイント
を参考にしてください。

また、許可が必要で緊急の場合は遠慮なく当事務所を頼ってください。相談は何度でも無料ですし、依頼した場合、おそらくあなたもびっくりするくらいの速さで業務を完了します。こちらをご覧ください。

風営法とは、あいまいだし、わかりにくい。

わからないからなんとなく「警察にいいように規制されている」と思いがちだし、実際に運営者の多くは「俺たちは風営法にいじめられている」と被害者意識を持っている。

 

-風営法とは、どのようなものなのか?-

この疑問はぼんやりとしたものかもしれないが、得体のしれないものという印象が多いだろう。

 

その理由は簡単で、「とりあえず風営法とはにかを勉強するのであれば、風営法の条文を読もう」というきわめてまっとうな意識にあるといっていい。

法律家でも実務家でも風営法を理解しようと思ったらまずは風営法の条文だ。

ところが風営法の条文を読んでも自分たちが知りたい情報はどこにもない。なぜか?

 

あまり知られていないことだが、風営法とは3つの構造になっていて、その3つで初めて完成されるという形をとっている。

その三つとは、風営法、風営法施行規則、風営法 解釈運用基準だ。

 

風営法⇒風営法全体の理念や枠組みを定めている。

風営法施行規則⇒許可をする場合などに、一般的な基準を定めている。

風営法解釈運用基準⇒風営法をどのように判断するべきかのガイドラインを定めている。

 

風営法の関係者であれば一番重要なのは「何をどう判断するのか」なので、その意味では風営法をいくら勉強してもかゆいところには手が届かないのだ。

実際に知りたいのは「風営法ではどこまでが白でどこまでがグレーでどこからがブラックか」であって、それらの基準は一番存在感のない風営法解釈運用基準に記載されているのだ。

そこで、このサイトでは、私が風営法の実務家としてクライアントに開業前に教える風営法の全体像と、その風営法解釈運用基準のコアを全て披露する。

これさえ理解できれば、風営法とはなにか?の全体像が理解できることはもちろん、実際に風営法に携わる人にも強力なバイブルとなる。

事実、私は毎日のように風営法に関する相談を受け、その許認可や風営法関連のコンサルタントを受任しているが、その携わったクライアントはほとんど風営法でつまずいていない。

ぜひ、参考にしてほしい。そして、風営法とはなにかを、すこしでも知ってもらいたい。

 

風営法とは、正論対正論の対決だ

ここであらためて風営法の関連業務をざっとあげてみよう。風営法関連業務とは、例えばダンス飲食店、社交飲食店、パチンコ、ゲームセンター、バー、ラウンジ、居酒屋、クラブなどだ。

最近では携帯ゲームなどの競争性の高いアプリも風営法の管理下ではないかという説もある。

バーやラウンジや居酒屋が風営法の管理下にあることが意外に思う人も多いと思うが、事実だ。

深夜酒類提供飲食店という風営法専門の行政書士ではポピュラーなカテゴリーの業態になる。

 

これらの風営法関連業務のことを毛嫌いする人も少なくない。

そういう人は大変に失礼だが食わず嫌いか人間を性善説でとらえる偽善者だと思う。

聖人君子だといえる人は世の中にどれほどいるだろうか?ほとんどの人は心のどこかに一抹のスケベ心くらいあるものだろう。

 

試しに、以下のようなシチュエーションを、あなたは否定することができるだろうか?

・週末の仕事帰りにバーに寄って一杯のカクテルを飲むのが唯一の息抜きの場だ

・ビジネスの商談相手の緊張を解きほぐしたい。戦略上、クラブで異性が横に座っているほうが本音を聞き出せるだろう

・ダンスシーンの音楽が好きで六本木のクラブで上質な音楽を大音量で楽しみたい

どうだろうか?この3つのシチュエーションは決して社会的に批判を浴びるようなものではなく、むしろまっとうな人間が抱くまっとうな感覚だと思う。

ところが否定しようと思えばいくらでもできるのも事実だ。

・そのバーは酔客同士のマナーが悪くて近隣住民に迷惑をかけていた

・クラブでの接客は異性間というセクシャルな部分を引き合いに出しているから嫌い

・六本木のクラブはケンカや男女トラブルなどの事件が多発するからいけない

これらの意見もあるだろう。

もちろんこれらの反対意見も正論だ。

つまり、風営法とは、「正論」対「正論」がぶつかり合う極めてデリケートな法律でもあるということを理解してほしい。

 

では、正論対正論がぶつかり合った場合、どのような解決方法があるのだろうか?そのキーワードは憲法13条に見つけることができる。

いきなり憲法?と言わずに、風営法とはなにかを知るに絶対に必要な知識だ。読み続けてほしい。

 

 

憲法13条 幸福追求権と風営法

歌いたい、踊りたい、好きな人と愛し合いたい、自分の考えを発表したい、好きなものを食べたい、真実を追求したい、儲けたい、着飾りたい、合コンしたい、有名になりたい

これらの欲求は、ある人はあるし、ない人はない。またその多寡も人それぞれだ。

この個人の欲求をまずは認めますよというのが憲法13条の幸福追求権だ。

少し硬くなるが、風営法とはなにかを理解するうえで不可欠なので、その条文を見てほしい。

 

憲法13条 すべて国民は、個人として尊重される。生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利については、公共の福祉に反しない限り、立法その他の国政の上で、最大の尊重を必要とする。

 

(憲法学者や識者には本当に申し訳ないですが)乱暴にわかりやすく表現すれば、他人に迷惑さえかけなければ何をやってもいいよということだ。

他人が何と言おうが、どう思おうがやりたいことはやれというスタンスを国家はとっている。

ただ、憲法はこの自由に一つの大きな制約を課している。それが公共の福祉に反しない限りという文言だ。

公共の福祉とは、いってみれば社会の声だ。

人を殺してはいけない、物を盗んじゃいけないというわかりやすい社会の声もあれば歩きたばこはいけないなどの意見の分かれる社会の声もある。

社会の声に著しく反しているのであれば、その自由は認められないし、制約や制限をうける。

その理論から、風営法とは、いつか誰かがやらなければならない「ここまではいいけどここからはダメ」という線引がその本質なのだ。

 

 

特定遊興飲食店|ダンス飲食店の制約

風営法関連業務は社会的に反対意見も多いから、一般的には禁止にして制約と制限を課して認めようというものだ。

それでは、具体的にどのような制約・制限があるのだろうか?

ここでは改正された風営法の目玉のダンス飲食店(特定遊興飲食店)を例にしたいと思う。

 

 

  • 客室の床面積は、1室につき33㎡以上とすること
  • 客室に見通しを妨げる設備がないこと(高い間仕切りなど)
  • 営業所内の照度が10ルクス以下とならないよう維持されるため必要な設備を有すること
  • 風俗を害するおそれのある写真・装飾等の設備がないこと
  • 騒音又は振動の数値が条例で定める数値に満たないよう維持されるため必要な設備
    を有すること
  • 客室の出入口(営業所外に直接通ずる出入口は除く)に施錠の設備を設けないこと

 

-どうだろうか?これが改正後のの風営法のダンス飲食店の要件だ。

ここにあげた制約だけでも大変ハードルは高いと感じると思う。

一室33㎡以上となると、少人数向けのVIPルームは設けられないし、10ルクス以上ないとダメというのははっきり言ってファミレスレベルだ。

もちろんこれ以外にも場所的要件、人的要件なども厳しいため、しり込みをするのが普通だろう。

ここまで規制されると「風営法でこんなに制約を課して、まっとうなクラブ営業なんてできるわけないじゃないか」というのが本音だろうし、ひとつの正論だと思う。

 

ヌーン裁判 風営法のダンス規制が違憲だとする憲法訴訟

平成26年4月26日に地方裁判決の出たヌーン事件は、その後のダンスシーンを大きく左右するものとなった。

風営法違反(無許可営業)で取り締まりを受けたダンスクラブが、「風営法のダンス規制そのものが憲法違反だ」として憲法判断を裁判所に求めているのだ。

僕も原告団と同意見で改正前の風営法ダンス規制は厳しすぎたと思うし、時代遅れだったと思う。

この判決までの流れは、いきなり起きたわけではない。ダンスが風俗営業に属するのは時代遅れだとする地道な活動が実を結んだ結果だ。

ほんの一団体の活動だったものが、SNSやマスコミの流れをつくり、最後には国会議員の団体までできたのだ。

いずれ時代おくれの規制は何らかの形に変化すると思っているが、未来をできる限り早くたぐり寄せるには、民意の成熟も大事だと思う。

民意の成熟も手伝ってか、ヌーン裁判は勝訴に終わり、その結果風営法は改正されダンスが風俗営業から外れた。

憲法判断そのものは違憲性を欠くということにはならなかったが、それでも大きな一歩であることには変わりない。

(風俗営業からは外れたましたが、現在でも風営法からは外れていません)

 

NOON裁判については

NOON裁判がわかる!風営法とダンス規制の問題

に詳しくご紹介しています。ご覧ください。

 

風営法の制度疲労の根拠

(下の画像の~号は2016年の風営法改正前のものです)


これは風俗浄化協会と言って警察署のOBで主に組織されている風営法関連業務を実際に仕切る団体が平成24年12月付でだした統計だ。これを見ると、東京都の風営法関連業務は、

1号営業(ダンス+接待)196件、2号(接待飲食店)8433件、3号(ダンス飲食店)29件、4号(ダンスのみ)5件、5号(低照度飲食店)0件、6号(区画席飲食店)0件、7号(麻雀・パチンコ)3229件、8号(ゲームセンター)859件となる(改正前のカテゴリーです)。

この数字を見て驚くべきことがある。

それは5号と6号が1件もなく、そして2016年の改正でもそれらのカテゴリーはいまだに存在している。

低照度飲食店の許可件数が0件というのは、私はにわかには信じられない。10ルクス以下の飲食店なんて山ほどあるからだ。

西麻布や六本木のバーなんてほとんどが10ルクス以下だ。暗いお店がウケる時代なのだから仕方がないかもしれない。

ただしこれらのお店は厳しく見れば無許可営業なのだ。

これらの無許可営業については全く問題にはならずに取り締まりを受けるのはいつも深夜酒類提供飲食店や接待飲食店となる。

飲食店にも様々な業態があり、あの手この手で顧客に新サービスをあみ出している。警察も忙しいのでその一つ一つに対応している場合ではないのだ。

うがった見方をすれば「問題の起きそうなお店には厳しく、そうでない場合は許可を取らなくてもいいよ」と思われても仕方がない。

矛盾だらけで、これは風営法の制度疲労だと思う。

 

風営法の各カテゴリー


風営法とは?ときくと、いわゆるピンク産業を想像する方が多いと思う。

もちろん間違いではないが風営法で数的に一般的なのはキャバクラスナックなどの社交飲食店やゲームセンター、麻雀店、パチンコ店、それからバーやラウンジだ。

風営法は、まず風俗営業と性風俗特殊営業の二つに分類し、その二つをさらに分類する、という形をとっている。

風俗営業のうち、前述したようにほとんど機能していない分類も多い。

実際にはそのほとんどが1号営業(社交飲食店)か深夜酒類提供飲食店で、それに4号営業(マージャン・パチンコ)5号(ゲームセンター)、特定遊興飲食店(ダンス飲食店)が続く。

それでは、その風俗営業の中でも数の多い1号、4号、5号、深夜酒類提供飲食店を順に説明する。

 

風俗営業許可1号-社交飲食店

風営法の1号営業は社交飲食店と言って、いわゆるキャバクラ、ホストクラブなどの乾杯系のお店のことだ。

お店の従業員が客と談笑し、一緒に酒を飲み、カラオケをデュエットするなどの行為は風営法では接待行為と呼ばれている。

この風営法上の接待行為をするかしないかが社交飲食店と一般の飲食店の大きな違いだ。

では、どこまでが接待ではなくてどこからが接待なのか?その答えは解釈運用基準にある。

風営法の接待行為の定義そのものは風営法第2条3項に

この法律(風営法)において「接待」とは、歓楽的雰囲気を醸し出す方法により客をもてなすことをいう。

と定義されている。普通の感覚だと「これじゃ何言ってんだかわかんない」と思うだろう。私も同じだ。

そこでその補足が解釈運用基準にある。

解釈運用基準に接待行為の判断基準という部分がある。そこには

・談笑・お酌など

・踊りなど(客同士・または客と従業員間のダンス)

・歌唱など(デュエットや誉めはやし)

・遊戯(客とともにゲームをする)

・スキンシップ

これらの事柄が細かく記載されている。

これに該当するのであれば風営法上の接待行為であるので、1号の許可を取らなければならない。

一般の方は必要のない知識だが、関係者やきちんとした知識のほしい方は参考にしてほしい。

 

アイドルの握手会は接待行為?

風営法解釈運用基準に以下のような記述がある

客と身体を密着させたり、手を握る等の身体に接触する行為は、風営法上の接待にあたる。

この基準をそのまま当てはめればアイドルの握手会は接待行為ととらえることもできる。

一般論としては、社交辞令上の握手は、風営法上の接待行為に該当しないとなっているが、これはあくまでも解釈上の問題で、解釈はその時代時代で変わるものだ。

握手会で事件が続くと民意がどの方向に行くとも限らいないのでその結果気風次第では風俗営業許可が必要だということにもなりかねない。

「そこまでは考え過ぎだろう」と思うかもしれない。では、次のシナリオは考えにくいことだろうか?

 

秋葉原にあるメイド喫茶はアイドルの卵を育成している。毎週月曜日の16時に握手会を行っていて、無料で握手会に参加できる代わりに店内で飲食することが決められていた。

ある日アイドルに暴力を働いた参加者がいて社会問題となり、接待行為を見過ごせない警察署はそのお店に風俗営業の無許可営業で処罰をした。

「握手会は風営法の接待行為」の構図が国民の知るところとなり、残念な事件が続いた結果、アイドルの握手会そのものが取り締まりの対象となった。

 

どうだろうか?このシナリオは十分に予測可能なことだ。風営法は、解釈によってその扱いがかわるものなのだ。

 

男は誰でもスケベのトップアスリートだ

いろいろ意見はあると思うが、接待行為はせんじ詰めればスケベ心や恋心を利用したビジネスなのかどうかが大きなポイントだ。

私は身ぎれいな人間ではないのでこれらをビジネスに利用しようという考えそのものは否定しない。

それらのお店が社会の憩いの場になり、ひとつのガス抜きの作用もあると思う。

ただし、特にあなたがこれからガールズバーやスナックの開業を考えているのであれば、男のスケベ心を過小評価するのはやめたほうがいい。

お店側はスケベ心を利用している気がなくてもお客の側はそうはいかないということも多いのだ。

タイプのキャストが目の前にいれば一緒にお酒も飲みたくなるし、できればプライベートで仲良くなりたいと願うのが男という生き物だ。

常連であればカラオケのデュエットをせがむことくらいあるだろう。

キャストがお客に惚れられてしまい、むげに断るのもできないからついつい長話をしてしまうこともあるだろう。

もちろんこれらはお店側の主体的な行為ではないかもしれないが、接待行為だと判断される可能があることには変わりないのだ。

許可を取得するかどうかで迷っている場合、ほとんどは1号許可を取得したほうがよかったというケースがほとんどだ。

できれば参考にしてほしい。

 

男は誰でもスケベのトップアスリートだ。

その本質を踏まえたうえで適正な手続きをするのがベストだろう。

 

 

4号 マージャン店、パチンコ屋 5号 ゲームセンター

麻雀店、パチンコ屋、ゲームセンターなど、これらの業態に共通するキーワードは「射幸心」いわゆるギャンブル性だ。

人の心は弱いもので、できれば苦労をしないで結果がほしいと願うものだ。

その心理を逆手にとってビジネスにしているものがこれら風営法の4号・5号営業になる。

投機的な背景色が強いため人はどんどんのめりこみ、現実社会との見境がなくなる人も多いので許可制にしてその実態を把握し、規制と制限をかけようというものだ。

風営法2条4項にまあじやん屋、ぱちんこ屋その他設備を設けて客に射幸心をそそるおそれのある遊技をさせる営業を4号営業とし、同5項にスロットマシン、テレビゲーム機が別項目で列記されている。

法の趣旨からすれば当たり前だが列記されているもの以外でもギャンブル性を掻き立てるものであれば風営法の許可が必要になる。

 

風営法と賭博罪

「国民の射幸心をあおるのは勤労によって財産を得ようとするという健全な経済的風俗を害する」(最高裁判例昭和25年11月22日)で確定しているが、賭博は経済的観点から見ても国家の発展を妨げるものとして真正面からは認められないと判断されている。

そのため麻雀店、パチンコ、ゲームセンターは換金ができないのが原則だ。

だが実際はご存知の通りパチンコは換金ができるようになっている。

 

パチンコととばくに関しては

パチンコと風営法|なぜ賭博に該当しない?法的根拠を解説

をご覧ください。

 

少しずれるが競馬や競輪・競艇などは国家の経済的理由により賭博罪の阻却事由になっている(刑法35条)。

 

5号 アミューズメントカジノ

なぜ日本では本物のカジノバーができないのか

↑映画 カジノロワイヤルから

カジノと聞くと、ポーカーやブラックジャック、ルーレットを思い浮かべると思う。

実際にアミューズメントカジノとして風営法の許可を取って営業しているところもあるが、チップを買うことはできても、ゲームで勝ってもチップを換金することはできない。

つまり本物のカジノバーはできないのだ。

冷静に考えれば日本には賭博罪があるので当たり前といえば当たり前だが、海外のカジノの楽しさを知った人ならば少し寂しいと思うだろう。

これらの業態で想像されるのがネクタイを締めた男性やビシッとした女性がディーラーとしてカードをきっている姿だ。

ここで重要なのが、お客とお店が一緒に遊ぶと接待行為になるという点だ。

アミューズメントカジノのディーラーはお客と一緒の目線に座る。

そのため見方によってはディーラーとお客が一緒にゲームをする=接待行為をするということにもなりかねないのだ。

 

アミューズメントカジノのディーラーは接待行為か?

↑映画 カジノロワイヤルより

私としては、ディーラーは立派な専門職で、とてもお客とディーラーが一緒に遊んでいる、というとらえ方はできないと思う。

つまりしっかりしたディーラーは技術でお客を遊ばせることはあっても一緒に遊んでいる、ということにはならないということだ。

しかし、これを逆手にとって知識も経験もないギャルをディーラーにおき、実態はギャルとゲームのできるおしゃべりバーだとしたらそれは接待飲食店になる。

かりにカジノができるキャバクラをやろうとすると、まずアミューズメントカジノは風営法上5号のゲームセンターに該当し、キャバクラは1号営業のため、真正面から許可を取ろうとすると1号+5号ということになる。

ところが風営法解釈運用基準では、同じ者が同一の営業所で異なる種別の許可を取ることは原則としてできないとなっているのだ。

そのため風営法の1号+5号の許可を同時に取得することはできないのである。

実際に営業しているアミューズメントカジノ・カジノバーは5号営業(ゲームセンター)で営業しているが、仮にディーラーを隠れ蓑にして実態はゲームができるキャバクラだとしたら、以上の観点から現段階では違法性が高いため、お勧めできない。

仮にその場は許可されたとしても営業が始まってから取り締まりが入る可能性が高いだろう。

 

≪実は風営法上もっとも数が多い≫深夜酒類提供飲食店

なぜか風営法の区分わけとしては性風俗特殊営業とおなじになっているが、バーやラウンジ、居酒屋などのお店が深夜0時以降にお酒をメインに提供する場合はこの風営法上の届け出が必要となる。

このカテゴリーは届出なので許可とは違う。

すこしわかりにくいが、通常は申請があった場合にそれを審査して許可するものだが、届け出は、書面を出せばそれでオッケーというものだ。

乱暴に言えば、書類出しちゃえばと完了いうことになる。そのため風営法の許可を取らずにこのカテゴリーで何とか目をくぐってやろうとするケースは後を絶たない。

ただし届出とは言っても実際は警察署のローカルルールや様々な要件があるため手続きの難易度的には許可とさほど変わらない。

実際に私の事務所の地元の麻布警察署は風営法に厳しくダンスにはとくに厳しい地域のため、少しでもダンスのにおいがあればこの届け出は受理されない。

 

このカテゴリーの要件は、

一室当たり9.5㎡以上なくてはならない

調光器がついていてはならない

防音設備を設けなければならない

などの要件がある。個室居酒屋は9.5㎡以下のお店ばかりだし、バーは薄暗くて調光器がついている。このカテゴリーも完全に制度疲労を起こしている。

 

性風俗

↑平成26年4月26日大阪地方裁判所判決文より

風営法と聞いてピンク産業を思い浮かべる人は多いと思うが、実際にはほんの一部分だ。

性風俗に関しては別のときに説明しようと思うが、ここで面白いのが性風俗は許可制ではなく届け出制だということだ。

キャバクラやマージャン店、パチンコは許可制なのに、性風俗がよりライトなイメージの届け出制になっているのを不思議に思っている人は多いかもしれない。

 

性風俗は人間の根源的な欲求に根差しているし、いろいろな考えの人がいるため国家としてはなかなかはっきりとしたスタンスを取りづらいのが現実だ。

例えば性風俗を真正面から認めましょうというと主婦層の団体の運動によって政権に打撃が起きるかもしれない。

逆に全く認めないとなると世の中の男性陣から「この政権は人間の本質をわかっていない」という判断をされるかもしれない。

許可制にするとその業務を国家が真正面から認めることになるので風営法はこれを避けるための苦肉の策をとっている。

許可制ではなく、届出制にしよう、ということだ。

許可制ではなく、届出制という「やるんだったら文句は言わないけど、国家として真正面から認めないよ」というもやっとしたスタンスだ。

 

性風俗は、まったく認めないということになるとただ単純にアングラ化するだけだし、(不快に思う人には大変に申し訳ございません)性風俗が世の中のガス抜きになっていることも事実だと思う。

また男のスケベ心がなくなることは1000000000%ないということは警察も国会も、きっと総理大臣も理解している。

そのため風営法改正の際にもこの部分は一切メスが入ることはなかった。

 

風営法の今後と問題点

風営法とは法律なので、国会できめられる。

そのため制度は全国一律だし、改正するとなると国会での審議を経ることになるのでそんなに簡単ではない。

ところが風俗環境は社会のムードや流行などの人間心理に深く根ざしているので移り気だ。

風俗環境は、地域によっても全く違う。

六本木と渋谷でさえ利用者の年齢層も治安も問題点も違うのに全国一律で風営法とはなにかの規制を定めようとするのは無理があると思う。

風営法の未来とは?

これだけ人々の趣味や感性が多様化しているのだから、その受け皿ももっと多様化してもいいと思う。

行政には平等原則があるので難しいとは思うが、もっと営業者に選択の余地を与えたほうが文化の発展も経済的にも合理的だと思う。

いずれにせよ風営法とはなにかの議論は、しっかりとやったほうがいい。

 

実は以前、ビリヤードは風営法の管理下だったことがある。

ところがビリヤードは純粋なスポーツだとの気風のたかまりと、実際に問題点もみあたらなかったため、風営法の管理下から外れたのだ。

問題が多発するようであればカラオケもネットゲームもメイド喫茶も風営法の管理下にしかれるだろう。

逆に実際に問題が起きないだろうとなれば風営法の管理下から外れる分野も出てくるだろう。

 

まとめと伝えたかったこと

風営法関連業務は、どの分野にしても、いってみれば世の中からなくなっても何とかなる業務かもしれない。

実際に戦争が始まって経済がひっ迫してきたら真っ先に無くなるのは風営法関連産業だと思う。

逆にいえば、風営法は経済・文化・文明が成熟すればするほどその重要性が増す法律である、ということでもあると思う。

風営法とはなにか?

あなたの趣味嗜好が私の趣味嗜好と一致しないのと同様に、100人いたらその趣味嗜好は100とおりだ。それが現代社会だ。

風営法改正で話題のダンスにしても、ある人にはダンスは人生になくてはならないものかもしれないが、ある人にはただうるさいだけだと感じる人もいる。

風営法とは、それらの一人一人の趣味嗜好を認めたうえで、社会全体では調整を図るという矛盾を本質的に抱える法律なのだ。

 

 

最後に、これは個人的な意見になるが、風営法関連業務に携わりたくさんの依頼人と接してきたが、現実として風営法関連業務に携わる人の傾向として、やはり社会的弱者が多いと思う。

これは本人の責任でもなんでもなくて、よい指導者に恵まれなかったのかもしれないし、家庭環境にもあるのかもしれない。

日々多くの理不尽を飲み込んでいるのは、その利用客ではなく、実際は風営法関連業務に携わる人のほうだと私は感じている。

私は、このサイトを通して、まずは風営法に携わる人の側に立っていたいと考えている。

弱者の側に、というと、耳触りのいい、きれいごとに聞こえるかもしれない。

見る人から見れば矛盾も見つかるかもしれない。が、私は頑固だ。空気を読む気は微塵もない。

 

すぐに結果は出ないかもしれないし、思い違いをしているのかもしれない。

ただ、私は信じたスタンスがあるのであればそれに向かって努力をするほうが正しいと思うし、あきらめずに”風営法とはなにか”、情報を発信し続けたいと思っている。


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